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クリゾチニブ適性検査のお知らせ [お知らせ]

クリゾチニブ適性検査のお知らせ


◆これまでこの手の情報はツイッターの方でお知らせしてきたのですが、必要と感じましたので今回はブログでお知らせいたします。

■ 18日の京都での懇親会で今村先生から報告があったのですが、肺がんの新薬「クリゾチニブ」の適応を調べる検査の方法が新しくなっているのだそうです。

■クリゾチニブはファイザー製薬が開発した肺がんの治療薬で、イレッサ・タルセバと同じ分子標的薬です。
自治医大の間野博行先生が発見した「EML4-ALK」という複合遺伝子などのALK遺伝子変異を持つ肺がん患者さんに効きます。
噂では、その効き目はイレッサ以上で、気になる副作用もイレッサよりも軽いと言われています。
この度、8月26日に米国では承認され「Xalkori」という商品名も決まっており、その効き目に涙を流して喜んでいる患者さんもいるそうです。
要するに、野球に喩えるなら、9回2アウトからでも同点にして再び延長戦に持ち込めるだけの力を持った薬だということです。

■ただ、これまで日本ではこのALK遺伝子変異を持っているかどうかの検査には、mRNA検査になるので「生きたがん細胞が必要」とか「それなりの量が必要」「冷凍保存が必要」とか言われていました。
しかし、今では気管支鏡検査や針生検で採取した死んだがん細胞の標本でも検査できるようになっているそうです。
(※標本の量は多いほど精度が上がるようです)

http://www.fda.gov/MedicalDevices/ProductsandMedicalProcedures/DeviceApprovalsandClearances/Recently-ApprovedDevices/ucm270832.htm

■クリゾチニブの日本での承認は来年と見られていますが、既に、いくつかの病院で治験も行われていますし、イレッサの時のように国内未承認薬としての使用も可能です。
ALK検査もまだ保険適応になっていませんので、自費になりますが、日本の検査会社での検査も可能です。

http://www.kyurin.co.jp/newitem11-088a.pdf

■ALK遺伝子変異を持つ肺がん患者さんは、今のところ、5%と言われていますが、イレッサの時もEGFR変異を持つ患者さんの数は当初は少なめの数値が示されていましたので、今回も実際はもっと増えるかも知れません。
また、肉腫の一種である炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(IMT)患者にもALK遺伝子変異者が多くクリゾチニブの効果が認められています。
なお、EGFR変異との関係については排他的関係にあるとの報告がある一方で、共有している患者さんもいるようで、まだ、はっきりとはわかっていないようです。
既に、以前に細胞診を行った患者さんは、標本を病院が保管しているはずですので、検査を申し出られてみてはどうでしょうか。
精度面では「生きたがん細胞をごっそり」という場合と比べると違いがあるのかも知れませんが、再度、侵襲性の強い検査をするというのもしんどいことなので、古い標本で検査できるのならやって損はないと思います。
もし、主治医が検査を渋るようでしたら、今村先生のところで受け付けてくれるそうです。
(※検体標本自体は患者に所有権があるので、病院に欲しいと言えばもらえます)

http://2nd-opinion.jp/kinkyu/kinkyu_haigan110908.htm


【2011/12/17追記】

11月の肺癌学会で日本人におけるクリゾチニブの奏効率が93%との報告がありました。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jlcs2011/201111/522310.html

また、肺癌学会のページでは12月1日に「ALK遺伝子検査の手引き」がアップされました。

http://www.haigan.gr.jp/uploads/photos/366.pdf


【2012/03/05追記】

2月29日に厚生労働省の医薬品第2部会でクリゾチニブの製造販売の承認が内定しました。
商品名の日本語表記も「ザーコリ」に決まったようです。
ALK検査も同時に承認されるものと思われます。
しかし、この後、薬の価格を決める作業を経る必要がありますので、普通に使えるようになるにはまだしばらく日数がかかります。

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